障がい福祉の居住系サービスをはじめたい方へ

障がい福祉
  • ~グループホーム立ち上げの流れをやさしく解説~

こんにちは。
本記事では、福島県いわき市で「グループホーム(共同生活援助)」などの居住系サービスを立ち上げたい方に向けて、手続きや準備の流れをやさしくご紹介します。

「どこから始めればいいの?」「市に何を申請するの?」
そんな疑問をお持ちの方も、この記事を読めば全体像が見えてくるはずです。


1.居住系サービスとは?

障がいのある方が、地域で安心して暮らせるよう支える「住まい」の支援が、居住系サービスです。主に以下の2つがあります。

● 共同生活援助(グループホーム)

数名で暮らす住宅に職員が支援に入り、食事や服薬、金銭管理など、日常生活のサポートを行います。

● 施設入所支援

比較的重度の障がいに対応した入所型の支援(本記事ではグループホームにフォーカスします)


2.グループホーム開設までの基本ステップ(いわき市の場合)

ステップ1|事業方針の整理

まずは次の点を決めましょう:

  • 対象者(知的、精神、身体など)
  • 定員数(いわき市では4~10人が主流)
  • どの地域で開設するか
  • 法人格の有無(必須です)

既存法人で始める場合は、定款の目的欄に福祉事業の記載が必要です。


ステップ2|物件の選定と確認

グループホームに使える物件には条件があります。

基本的な基準(いわき市):

  • 個室7.43㎡以上
  • 各室に窓あり・十分な換気
  • 職員控室あり
  • 音や交通の面で地域と調和できる環境

一戸建て住宅や空き家を活用する事例も増えています。


ステップ3|職員体制の準備

主に必要な職種は以下のとおりです。

職種必要条件(主な例)
サービス管理責任者実務経験と研修受講が必要
世話人日常生活の支援を担当
生活支援員必要に応じて配置

配置基準は利用者数によって異なります。いわき市障がい福祉課への確認が安心です。


ステップ4|書類の作成と提出

以下のような書類を準備します:

  • 指定申請書(市の様式)
  • 法人の登記事項証明書・定款
  • 就業規則・賃金規程
  • 建物の契約書や図面
  • 運営規程、支援計画の雛形
  • 職員の経歴書、資格証写し

不備があると受理されない場合もあるため、チェックリストを活用しましょう。


ステップ5|市とのやりとりと実地確認

申請後、いわき市からの実地調査があります。
・書類の整合性確認
・現地での基準充足の確認
・職員体制の確認

日程調整や追加書類の提出も想定して、余裕をもってスケジュールを立てましょう。


3.開業資金の目安(モデル例)

項目目安金額(概算)
建物の初期費用(家賃・保証金)50~200万円
備品・設備費50~100万円
初月の人件費約100万円~
保険・消耗品・通信費など20~30万円

融資制度(例:日本政策金融公庫)や補助金制度を活用される方もいらっしゃいます。


4.最後に|一人で進めるのが不安なときは

グループホームの立ち上げは、流れさえつかめば十分ご自身でも進めることができます。
ただ、物件の基準や書類の細かな記載などで迷うこともあるかもしれません。

そんなときは、必要に応じて専門家のサポートを一部取り入れるのもひとつの方法です。
「ここだけお願いしたい」というピンポイント相談も可能です。


地域に根ざした暮らしを支えるグループホーム、
その立ち上げがスムーズに進むよう、この記事が少しでもお役に立てば嬉しいです。


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